このコーナーは私がこれまで製作した作品を展示しております。

Heinkel He162A-2"Volksjager"
Trimaster 1/48


ドイツはWWU最後期に綺羅星の如く、試作・計画機を続々と送り出しました。
その中で実用になったのはMe262やMe163等、ほんの僅かでした。
しかし、実戦に間に合わなかった機体達は終戦後のジェット技術に見事にフィードバックされたのでした。
今回はそんな機体の一つ、He162を製作致しました。
キットは10年以上前のモノで、あのトライマスター製です。
例の如く、マテリアル素材のキットで当時の定価が3,800円とあります。
しかしながら、いざ製作を始めてみると、設計陣の意気込みが良く伝わってくる素晴らしいキットです。
現在は金型はドラゴン社に引き取られ、金属部品抜きで販売されています。
特異なシルエットと卓越した技術を伺い知るのに最適なキットかと思います。





















<製作について>


10年以上も前に続々と傑作キットを輩出したトライマスター社のキットです。
現在の水準からみれば部分によってはツライ所が少しばかりありますが、なかなかの好キットです。
パネルラインは凹。脚パーツはホワイトメタル。
細かいパーツはエッチングが奢られています(しかし、何故かシートベルトは無し)。
この機体はほんの僅かが配置されたらしいのですが、塗装は最後期のグリーン系だと言われています。
手元に多くの資料も無かった為、インスト中心に製作しました。

@主翼と胴体の接合部分と機体前部下の薬きょう輩出口の段差、更には尾翼取り付け周辺部の段差が大きい為、根気良く修整します。
今回はタミヤラッカーパテと瞬間接着剤の併用で乗り切りました。
A主脚収納部のパーツはゴチャゴチャしており、それなりに雰囲気があるのですが、カバーとの擦り合わせが必要です。
順番を自分なりに考えた方が良いでしょう。
Bこのキットはエンジンパーツ入りでしたが、せっかくですからこの精密な表現も生かしてあげましょう。
金属パーツが多いのでパーツ表面を丁寧にならしてあげれば効果が高まります。
接着はゴム系と瞬着を併用しました。
C基本塗装は全てラッカーで行い、例によって機体表面は塗装の度にハンカチによる研磨を行います。
D塗装終了後、シルバリング防止とデカール保護の為にクリヤー吹きを行います。
キットに付属のデカールは薄くて馴染み易い比較的良質なものですが、丸まり易く、シルバリングを起こし易いのが難点です。
貼付時はマークソフターでしっかり密着させ、乾燥後にクリヤーを浸透させましょう。
Eクリヤー吹きの後、ラッカーのフラットベースでつやを整えます。
あまり濃くし過ぎると白くなってしまうので慎重に!
F乾燥したら、エナメルのダークグレー(殆ど黒)にてスミ入れを行います。
ブラウン系でもいいのですが、その時々の好みでOKだと思います。
Gスミ入れが完了後、タミヤアクリルのフラットベースで再度ツヤを整えます。
エナメルでウォッシング&スミ入れ後はどうしてもツヤが出てしまうのでここは必須でしょう。
Hファインモールド製シートベルトを奢りました。但し、取り付けは多少推定です(笑)。
Iキャノピーはタミヤのコンパウンド磨いております。
J国籍マーク等、デカールは可能な限りフチ切り処理をしています。
Kエンジンはラッカーで塗装の後、エナメルにてウォッシングを行い、エナメルのシルバーにてドライブラシを行いました。
L凹ラインの浅くなったところは再度ケガいています。
M製作期間:約13ヶ月(2002年6月完成・相当の休止期間を含む。)
N参考文献等:ミリタリーエアクラフト「ドイツジェット戦闘機」


(2002/06/11)



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